90号(令和5年2月公開)
私は小倉記念病院に就職し、心臓エコーの部署に配属され働いています。心臓に特化した知識を身につけなければ業務ができない為、初めは分からない事ばかりで不安でいっぱいでした。ですが毎日必死に業務をこなし、最近では仕事にやりがいを感じています。私は働いているうちに、一緒に働く先輩方の知識量や注意力、患者さんへの対応など、様々な面で尊敬するようになりました。今の仕事で1番難しいのは、迅速かつ丁寧な検査を行うことです。一見、集中すれば誰でもできるように思うかもしれませんが、速さを求めると雑な部分が出てしまったり、逆に丁寧さを求めると時間がかかってしまったり、この2つを両立させることは思っている以上に難しい事でした。この2つを身につけるのは矛盾のように感じてしまいますが、先輩方のように迅速かつ丁寧に検査をするには経験の積み重ねや練習、知識を持つことによって成り立つのだろうと、今は実感しています。私は経験や知識はまだまだですが、この2つを両立させるためにこれからも日々勉強を積み重ねるつもりです。
心エコー検査は奥深く、膨大な知識が必要な為、日々勉強をし続けなければいけませんが、先輩方のようになりたいと思う一心で頑張っています。
学生の頃に不安だったのは日当直の仕事ですが、自分の納得がいくまで、丁寧に夜間休日の対応を検体検査の部署で研修させてもらえます。病院で1人きりの空間は怖いんじゃないのかと思っていましたが、私は実際泊まってみると全く怖くありませんでした。(笑)
専門学校の友人や先生と一緒に国家試験を乗り越え、臨床検査技師として心臓エコーに携わっている事を今ではとても嬉しく感じています。患者さんにより良い医療を提供するために、これからも邁進していこうと考えています
。
私は、4月から北九州市小倉医師会の検査センターで勤務をしています。現在は、生化学を主に担当しています。検査センターは、病院とは違い直接患者さんに触れ合うことがないためやりがいを感じることが病院と比べると少しわかないかもしれませんが、検査技師の仕事内容は病院とほぼ同じです。病院と異なる部分としては、1人の患者さんについて詳しく知ることができないまま検査が終了してしまうことです。病院の場合は、カルテがありそこに患者さんについての病歴や必要となる情報がたくさん書かれていて、それをもとに色々な検査をすることで病気の診断ができます。そして、カルテを見れば前に検査をした患者さんが良くなったか悪くなったかがわかるため1人の患者さんについて詳しく知ることができます。しかし、検査センターは検査をして結果を返すだけになってしまうため1人の患者さんについて詳しく知ることができません。そこが病院との大きな違いです。ここからは、私が勤めている検査センターについて紹介していきたいと思います。私が勤めている検査センターは、大きく分けて病理、細菌、免疫、自動化の4つ検査室があり免疫の中に一般検査、輸血を含み自動化には血液、生化学があり私は自動化に配属しています。ルーチンの流れとしては、各個人病院からコースごとに別れ、依頼書と検体が届き検査技師が検体と依頼書の内容を確認し受け付けをします。そして受け付けリストと検体を再確認して、各検査毎に検体をわけてから検査が始まります。ここからは病院と同じように採血した検体を測定していきます。おおまかな流れとしてはこのような流れです。病院と異なることもありますが、検査技師としてのやりがいはすごくあると思っています。これからも、1人でも多くの患者さんの役に立てるよう日々精進していきたいです。
常勤を満期終了したのち、非常勤講師として二十年間務めさせていただきました。
一学年の学生に『生化学』を講義することが私の任務でした。入学したばかりの学生さんに、生化学を身近に感じてもらうには、どのように講義すればよいか、それが常に私の課題でした。書店にて購入した本のうち「好きになる生化学(田中越郎著 講談社)」は特に参考になりました。例えば「タンパク質は真珠のネックレスのようなもの。」と絵入りで書かれており、真珠一粒一粒をアミノ酸に例えています。
【‐S-S-(ジスルフィド)結合】すれば円形になり恰もネックレスのようです。タンパク質の基本構造を絶妙に捉えており、講義に引用させてもらいました。学生さんが「なるほどー」と感じてくださっていれば幸いです。これは新聞等に掲載された医療情報を読んで紹介しました。将来医療従事者の一員になろうとしている学生さんに、関心を持ってほしかったからです。役立っていれば有り難いです。
次年度から、産業医科大学病院臨床検査部にて、生化学検査を長年担当し、今も指導者として活躍されている、早原千恵先生が担当して下さいます。先生の豊富なご経験を活かして下されば、より興味深い講義をしていただけると確信しています。
先生は今年度一年間、私の講義を聴講して下さいました。大変有り難く恐縮しています。長年、学生指導に携われたことをとても幸せに思います。大変お世話になりました。愛してやまない美萩野臨床医学専門学校が、益々発展して、地域医療の為に更に貢献されることを、心から願っております。
十数年に一度の寒波が過ぎて、大分暖かくなってきた2月上旬にこの原稿を書いています。69回国家試験や学年末試験も間際であり、新年度に向けても何かと慌ただしい時期の学校です。来年の国試は70回目なんだと思っていたら、本校も来年創立50年であり、1年生は50期生となることに気付いて驚いています。半世紀の歴史を刻んできたことが眼に見える形となり、感慨深いのは私だけではないでしょう。
初代校長の権堂義幸先生から現校長の深江政美先生までの間に多くの先生方にお世話になってきましたが、現在では利光・日高・奥田・菊池・山縣の各先生は退官され、相原先生は非常勤講師として勤務されています。一番の古株は山田先生となり、教務主任の岐部先生を中心に齋藤、髙倉、伊藤の各先生がこれからの学校を支えてくれる心強い存在となっています。
多くの先生方に支えられてきた本校ですが、今回原稿を寄せて頂いた中村先生は、それこそ約50年に渡り私達を見守ってくれた恩人でもあります。時に迷い、学生や社会人としての道を見失いそうになった時にも、優しく相談に応じてもらい、私達の行先に明かりを灯す「道標」のような存在だったのではないでしょうか。多くの先生方がそうであったように、私もそのような存在に少しでも近づけるようになりたいと思う、今日この頃です。
N.K
89号(令和4年9月公開)
7月1日に九州歯科大学病院で解剖実習に参加させて頂きました。呼吸器系や循環器系の臓器、血管や神経を実際にみることができ、教科書やイラストだけでは理解しにくい神経や血管もご献体に触れながら名称や位置、機能の確認ができ、臓器の硬さや大きさもわかり、より深く学ぶことができました。
ご献体されなければ傷つくことのなかったお体であったのに。もし私が同じ立場になった時に同じ選択ができるか考えてみました。きっとご献体の方は、私たち医療を学ぶ学生のために少しでも役に立てるようにとの願いを込めて決断してくださったのだろうと思います。私たちは感謝と責任を持ってしっかりと学習しなければならないのだとも強く思いました。
ご献体を提供させてくださった方、そして同意してくださったご遺族の方のおかげで貴重な体験をさせていただいたこと、感謝の気持ちを忘れずにいたいです。
今回の実習でわたしが得たことは解剖学的知識だけではなく、医療人になるに当たっての強い自覚と責任感です。そして自分の知識不足にも痛感し、これまで以上に講義、実習に一生懸命励みたいと決意を新たにしました。
ご献体を提供させていただいた方々の期待に応えられる臨床検査技師になり、社会に貢献できるよう日々の勉学に精進します。
5月から7月の約2か月間、国立病院機構小倉医療センターで病院実習を行いました。初めは、緊張と不安で戸惑うことばかりでしたが、技師さん達は優しく接してくださり、質問に対しても丁寧に答えてくれ技師さんの知識量の凄さに驚きました。
一般検査や血液検査、生化学検査では、検体を機械にかけ測定を行い、さまざまな疾患の検査データを見せていただきました。ただ検査結果が正常か異常かだけを判断するのではなく、異常データが出た時はまず、測定機器や試薬の異常、偽高値や偽低値であることを疑うことも検査技師の大事な業務ということを学びました。
病理検査では標本作製、切り出し見学、染色を行い、細菌検査では、グラム陽性球菌とグラム陰性桿菌の同定試験をおこないました。
生理検査では、実際に直接患者さんの心電図をとらせてもらいました。多くの患者さんと実際に接し、それぞれの患者さんに合った対応をする事を学び、コミュニケーション能力の大切さを改めて実感しました。
また、NSTや糖尿病教室にも参加させてもらうことができチーム医療の一員として検査技師は必要な存在だと改めて実感しました。
今回の実習で、学校の講義や学内実習では学べない多くのことを経験し、得ることが出来ました。病院実習で学んだことをこれから勉強に生かしていきたいです。
私は社会医療法人製鉄記念八幡病院で実習をさせていただきました。最初は初めての臨地実習に大変緊張していたのですが、製鉄記念八幡病院の検査部の方々は未熟な私にも丁寧に指導してくださいました。私はこの実習を通して、国家試験に役立つ知識だけでなく学内では学ぶ機会のない数多くのことを学びました。特に患者様への対応の仕方やチーム医療において臨床検査技師がどのように活躍しているかを実際にこの目で拝見できたことは私にとって大きな糧となりました。そしてなによりも実際に働く臨床検査技師の方のリアルな声を聞けたことが臨地実習における一番の収穫であったと思います。現場で働く臨床検査技師の方々はどのようなことにやりがいを感じているのか、普段どのような意識で検査をしているのかを知り、今までぼんやりとしていた私の将来像が明確になりました。私もこのような意識をもって働きたい、この方のように活躍したいと事あるごとに感じ、今は勉学に励むためのモチベーションとしています。2か月にわたり7つの検査部門で実習を行いましたが検査技師の方々の細かい手技や患者様への対応などどんな些細なこともとても勉強になり、他では得難い経験をすることができました。この経験を糧にこれからも一層学業に励み立派な臨床検査技師を目指していきたいと考えています。
88号(令和4年5月公開)
私は将来、少しでも誰かの役に立てる仕事に就きたいと思っていたが、明確な進路が見つけられず、ずっとどうしようか悩み、色々探している状態だった。その時たまたま高校の進路相談室で美萩野のパンフレットを見て、オープンキャンパスに行ってみたところ、今、COVID-19によって大変な世の中で医療従事者がとても重宝されている事や臨床検査技師の仕事内容が、私の将来人の役に立ちたいという考えや私の将来望んでいる環境に合っていると感じ、今までで一番自分の将来像を明確に浮かべることができた。この美萩野臨床医学専門学校に入学し、三年間という最短期間で国家資格を取得し、医療現場に立ち専門性の高い技術や知識で役に立つ事を目標に、日々教わっていく膨大な技術と知識を少しでも自分のものにできるように、自宅学習や分からないところは周りや私たちに真摯に接して下さる先生方に頼り、将来的に冷静な判断の下、チーム医療の一員として一人ひとりの患者さんに向き合っていける臨床検査技師になれるよう自分なりに充実した三年間を送っていきたいと思っている。
美萩野臨床専門学校に入学して約1カ月が経ちました。慣れない電車通学、友達ができるか、勉強についていけるか、とても不安の中入学しました。ですが、今ではたくさんの友達もでき、学校生活にも少しずつ慣れ、新しい学校生活を楽しく過ごせています。
私は高校の3年間文系を選択していたため理系をあまり学んでいませんでした。文系で学ぶ数学や基礎科目は得意な方でしたが、高校で理系を学んできた周りの友達と少し差ができているのではないかと不安に感じています。勉強する科目数が多く、基礎知識だけでなく専門知識が必要で勉強のやり方もまだまだわからない事が多いですが、勉強のやり方に早く慣れて、周りに負けないくらい勉強して差を縮められるよう頑張りたいと思います。
3年間きついこともあると思いますが、クラスの友達は個性的で面白く楽しい人が多くみんなと切磋琢磨しながら国家試験合格を目指し、臨床検査技師になれるよう頑張っていきたいと思います。
我が家には高校生の娘が一人います。中学までは給食でしたが高校からは毎日お弁当です。おかずについていろいろ考えた結果、おかずローテーションが決まりました。月・火は卵焼きです。卵三個で卵焼きを作るとちょうど二日分になるので、卵焼き+野菜+冷凍食品のお弁当です。水曜日は料理サイトで見つけたガパオライスです。ガパオの素を作って一食分ずつ冷凍し、朝は炒めてごはんに乗せるだけです。付け合わせの目玉焼きはレンジでチンして同時進行です。木・金はスープ弁当です。保温調理でお手軽です。スープ弁当は自分用に作っていたのを、寒くなってから娘も温かいの食べたいとのリクエストで作るようになりました。水曜以外の主食はおにぎりを持たせています。おにぎりはサンドイッチ風に具材は真ん中に敷き詰めてどこから食べてもすぐに具と出会えるタイプです。
こんな感じで五日間を乗り切っていますが、うちの娘は帰宅後に弁当箱をすぐには出さず、翌日の弁当を詰める直前に言われて出して洗う事が多いです。さらに弁当箱を忘れて帰って来る事もあります。初めて学校に忘れてきた時と電車に忘れて来た時はなんと弁当箱を洗ってくれていました。学校と鉄道会社に感謝です。さすがに学校に二回目に忘れた時は誰にも気づかれなかったので後日家で洗っていました。
皆さんのご家庭の弁当事情も似たような感じかなとは思いますが、あと数年の弁当作りを出来るだけ楽しく乗り切ろうと思っています。万が一就職まで家にいるようだったら今度は作ってもらおうかなと密かに期待しています。
4月になり無事に49期生の新入生を迎えることができました。新たな希望や目標を持って臨床検査技師を目指してもらいたいと思います。
しかし最近のニュースを見渡しても新型コロナウイルスは終息の兆しが見えず、物価上昇や痛ましい事件・事故など暗くなるような出来事ばかりのような気がします。特にロシアによるウクライナへの軍事侵攻では痛ましい映像や情報が報道され、改めて戦争の悲惨さと即時終了を思わずにはいられません。私はサッカーが好きで試合や雑誌もよく見ます。以前聞いた言葉で「ボールの転がっている所に戦争はない」と誰かが言っていました。ボールを蹴る余裕があれば戦争など起こらないのでしょうが、政治によって翻弄されるのはいつの時代も女性や子供、スポーツなど弱い立場にある人々なのでしょう。ところで日本サッカー界にとって恩人ともいえるイビチャ・オシムさんが先日亡くなりました。
オシムさんもまた戦争に翻弄された人でした。90年W杯では旧ユーゴスラビアの監督として個性のある選手達をまとめてベスト8まで進出し、92年欧州選手権では優勝候補筆頭に挙げられながら、激化したユーゴスラビア内戦により国が分裂しチームも大会2週間前に出場停止となりました。なお92年欧州選手権で優勝したのが代替出場したデンマークだったので、タレントの揃っていたユーゴスラビア出場していたらと思うと今でも残念でなりません。オシムさんがジェフ千葉の監督就任が決まった時に「本当にこの人が日本にくるの?」と半信半疑でした。クラブだけでなく日本代表監督まで就任し、10年W杯への途中で病に倒れて以降はアドバイザーとして日本のために尽力された人です。選手を指導した多くの言葉は「オシムの言葉」として書籍にもなっていますが、サッカーだけでなく人としても考えさせられるものが多くあります。
サッカーという枠を超えて胸に刺さる言葉が多くあります。人は失敗から学ぶことができますが、ウサギは食べられてしまえば終わりです。本校学生だけでなく我々も、日々の準備を怠らずに、自分の頭で考えてこれからの仕事に活かすべだと思っています。
とはいえ私は今この原稿を、ある夜更けに缶ビールを飲みながら書いています。
ライオンに食べられないように準備するのは、明日からにするとしましょう。
87号(令和3年11月公開)
北九州市出身、美萩野臨床医学専門学校30期生です。昨年より病理検査学担当として入職いたしました。前職は、地域医療を支えている検査会社にて病理部門で勤務させていただきました。検査会社での期間の方が長かったですが、小児科でも検査技師とし勤務しておりました。小児科では、小児健診、予防接種の計画、受付、診察や採血の介助、吸入器の管理など検査以外の色々な業務を経験させていただきました。しかし、より仕事の幅を広げたいと思っていた所、御縁がありまして母校である美萩野臨床医学専門学校へ教員として勤務させていただくことになりました。
昨年より勤務させていただいておりますが、新型コロナウイルス元年の入職ということで赴任早々、学校では新型コロナウイルス対策として休講の措置をとり学生に自宅待機させていました。1年の副担任でしたが、新入生と共に学校生活のペースがなかなか掴めず大変な時期でした。今年に入り、北九州市市内でも感染者が多くなった時期もありますが、校内では学生・教員が皆、高い意識を持った行動により特に問題もなく生活様式も落ち着きつつあるように思います。しかし、校内外での恒例行事は全て行われているわけではありません。学生にとっては検査技師を目指すこの貴重な3年間、行事に限らず勉学の面や色々な相談事など、学校での生活に少しでも良い思い出が残るよう、私なりに関わって行きたいと思います。
臨地実習が始まり、最初はどう動いたらいいか分からなかったり、検査技師さんの質問に対してうまく答えられなかったり、自身の勉強不足を痛感するばかりでした。しかし臨床現場で実際に検査結果が出て、それに対して検査技師さんが何を考えてどのように対応しているのかを知ることで、自分に足りていないところが分かり、勉強の仕方にも変化がありました。ただ結果が正常か異常かをみるだけでなく、それがなぜなのか、患者さんの背景や他の検査分野の結果からもつなげて考えていけるようになる必要があると分かりました。
また生理検査や病理検査、細菌検査では、実際に直接患者さんに心電図をとらせてもらったり、術中迅速や細胞診での染色、細菌の培養から質量分析器での同定まで本当に多くの貴重な経験を積むことができました。病理検査の染色では自分で染まり具合を鏡検しながら色がかぶらないようにきれいに染め分けるのが難しく、何度も失敗しました。また細菌検査では検査技師さんが培養後のコロニーを見ただけでだいたい何の菌か推定されていて、検査技師さんの力量の凄さを改めて実感しました。私も自分の目で見るということを大切に、これから技術を積み上げていきたいと思いました。
今回、現場で働かれている検査技師さんから、貴重な学びと経験を得ることができたことに感謝の気持ちを忘れず、私もいつかそうなれるよう努力し続けようと思いました。
5~7月の約2ヶ月間私は国立病院機構小倉医療センターで実習をさせていたただきました。内容は、病理検査、生理検査、血液・一般・輸血検査、生化学・免疫検査、細菌検査の5つの検査室をローテーションで10日間ずつ回らせてもらい、最終日には放射線科へCTやMRIについても実習させてもらいました。病理検査では、標本作成や切り出しの準備・片づけ、生理検査では、心電図、ABIを実際にやらせてもらいました。また、一般検査では検体を機械で測定し、輸血検査では、自己血輸血を見学させてもらいました。生化学検査の時にはNST活動や糖尿病教室にも参加させてもらうことができました。初めは、緊張で戸惑うこともありましたが、技師さん達が優しく接してくださったおかげで学校では経験できないことを、たくさん実習させてもらうことができました。特に、生理検査では患者さん相手への検査であり、検査はもちろんのことコミュニケーション能力の大切さを改めて実際に感じました。そして、どの検査もなくてはならない検査であり、臨床検査技師の必要性が実習をさせてもらうことで肌で感じることができました。ここで学んだことをこれからの勉強や就職先で生かしていきたいと思います。
私は美萩野を卒業して現在、済生会八幡総合病院の生理検査室に配属され働いています。技師全体の数は15名で生理検査は6名です。生理検査の外来患者の数は大体80名です。午前中に外来患者を検査し午後に病棟の患者を検査しています。私達新人には、プリセプターといい1人の新人に1人の先輩が付いてくれています。分からない事があればすぐに聞く事が出来、仕事の悩みも親身に聞いてくれる優しい先輩のおかげで今も楽しく仕事が出来ています。生理検査室で行っている検査としては、心臓・腹部・血管・乳腺エコー、ABI、Spp、聴力検査、脳波検査、心電図、指尖脈波検査です。初めの頃に苦労したのは脳波検査です。上手に付けるのが難しくて時間がかかってしまい患者を怒らせてしまったこともありました。その時に先輩がフォローしてくれて本当に助かりました。今では先輩方と同じ様に脳波も取れるようになって少しは役に立てる事が出来て嬉しく感じています。先輩はいつも私が失敗しても励ましてくれ、アドバイスしてくれます。私も後輩が出来たらかっこいい先輩になれるように日々勉強して知識を増やして頑張りたいです。私は学生の頃は組織を染めてがん細胞を見つけたりする細胞診をしたいと思っていました。4月に生理検査室に配属された時は少し落ち込みましたが、今では生理検査で良かったと心から思います。毎日患者と接することが出来て、検査が終わった後に「ありがとう」と言われるのが本当に嬉しくて自然に笑顔がこぼれます。患者に寄り添って頼りにされるような立派な技師になれるようにこれからも頑張りたいです。
45期卒業の西愛美です。健和会大手町病院で生理機能検査をしています。大手町病院の生理機能科は一般生理と超音波に分かれていて私は一般生理の仕事をしています。
主に心電図、肺機能、ABI、SPP、聴力、眼底写真をとっています。
学生のころから生理機能検査に興味があり、患者さんと接しながら仕事ができていることを嬉しく思っています。肺活量のときの患者さんへの声掛けなど学生時代のローテーション実習が今、役立っていると思います。
将来的には超音波検査に携わりたいと考えているので一般生理で心電図を
しっかり学んで心エコーに活かしていきたいです。
86号(令和3年6月公開)
地道な努力を
美萩野臨床医学専門学校 校長
深江 政美
ナポリ湾を取り囲む南側の半島は、海に面して垂直に切り立った断崖が続いている。そこの鉄道の終点の町を訪れた。季節が良かったのか、いたる所に植えられたレモンの木が丸い実をつけていた。葉の濃い緑色と黄色い実のコントラストがあざやかに美しく続く通りを散策していると、高校時代に何度も口ずさんでいた、ある英詩がふと口を衝いて出てきた。目の前のレモンが詩の中のレモンの単語と反応して、たまたま思い出したのだと、その時は思っていた。後日、その詩はこの街が背景だったことが分かった。
私の様な詩的感性のない者にも与えてくれたインパクトの大きさと、詩人のど偉さに改めて感嘆した。この記憶に感化されていたので、初めて訪れたこの街の表情にも何となく親しみを覚えたのだろうか。記憶の底に眠っていただけの詩が、作者が目にした同じ光景に接して、共感を味わったことで鮮やかによみがえったものと思われる。人は体験しないと理解できないことも多いと実感した。また、一度理解した事象は、何らかの形で頭の中に残るらしい。遠い昔の記憶でも、何かの切っ掛けで思い起こせるようだ。
記憶の仕組みはどうなっているのだろうか。不思議なもので、他の人から教えられた事や他人の動作は、頭では簡単に理解できるのだが、実際に自分で行動に移すとなると、なかなか出来ない。授業中の説明が理解できたので、テストで高得点が取れると楽観していたのに、そうはいかなかったことが何度もあった。逆に、「昔取った杵柄」と言われている様に、長い間の空白があっても、確実に身に着けた事は、簡単に、昔の腕前を発揮出来ることが多い。記憶は私たちの行動を司るので、その記憶力を高める方法は多く語られている。やはり、実力を高めるには反復練習に尽きると思う。それも、学習した内容を何度も視聴覚にうったえて覚える入力重視の復習法より、脳から出力する方法、つまり問題を繰り返し何回も解く方が実力がつくらしい。ある攻略法が気にいっている。それは、間違った問題だけをやり直すのではなく、出来た問題も含めて一冊を最初から何度も繰り返す方法。出来た問題を再度クリアすることで、自信を持って不得手な問題に取り組めば、新たな解法を発見することもある。
自信を持って地道に繰り返すことが力を伸ばす最良の方法と思える。つい、能率を先にあせりがちだが、記憶維持には要領の悪いと思われがちな方法が、最も効率的な実力アップに結びつくのかもしれない。
夢に向かって、「必ず巨木たれ」と、更なるチャレンジを期待しています。
私が臨床検査技師を目指すようになったのは、中学生の頃に行われた職場体験でした。私自身実験をすることが好きだったので仕事内容にとても魅力を感じました。
私が志望校としてこの美萩野臨床医学専門学校を選んだ理由は2つあります。1つ目は、3年という最短の期間で国家試験の受験資格を得られることです。2つ目はローテーション実習と言う少人数授業があり、先生との距離が近いことで質問しやすい環境にあることです。
次に、この学校に入学して感じたことについて述べたいと思います。医療関係の学校は自由な時間が無く、大変なイメージでした。しかし入学して約2か月たった今、学校のカリキュラムのおかげか、自分の時間を確保しつつ勉学に励み、余裕のある生活が送れています。そして入学してまだ間もないのですが、先生方と話す機会が多く、すぐに打ち解けられたので、授業についての質問をしやすい環境だと思います。
私が目指す臨床検査技師は、正確な知識を持った上で正しく冷静な判断ができ、チーム医療の一員として一人一人の患者さんと向き合える臨床検査技師です。そのためにこれから日々の勉強を欠かさず、頑張っていきたいです。
病を抱える患者の治療は臨床検査によるデータ解析から始まる。元々、医療従事者として社会に大きく貢献するという目標があったが臨床検査技師という職にこれからの医療における大きな希望を持ちこの学校に入学した。この学校について一番印象に残っているのが先生方の人当たりの良さである。質問に行けばどの先生も親身になって私たちをバックアップして下さり、相談事をすれば丁寧なアドバイスを頂くことができる。さらに、国家試験でよく問われる内容、実際に仕事に就いてから扱う内容などをその都度明確に提示して下さることも大きな魅力である。昨今、COVID19の集団感染をはじめその他数種類の感染症も大々的に世に知られ、危険と背中合わせの生活を強いられている。このような脅威に対応するにあたり、臨床検査技師は様々な場合で大きな役割を果たす。また、それに伴いかなり大きな責任感も問われることとなる。三年間という短い時間で膨大な知識を蓄え、臨床検査技師へのプロセスを確立していくことは容易ではない。しかし、だからこそ自ら学んでいく姿勢をいつまでも大切にし、学習項目やスキルを徹底的に会得することで、この短い三年間を有意義に過ごしていこうと考えている。
私は中学2年生の時に自身が受けた手術をきっかけに臨床検査技師という職業を知り、興味を持ちました。その後、高校生の時に参加した夢未来ワークで本校のブースを体験し、授業内容や臨床検査技師とはどのような仕事があるのかなどを教えていただきました。その時に私は更にこの職業に魅力を感じ、よりこの仕事に就きたいと思うようになりました。また、その時の先輩方もオープンスクールの時の先輩方もいきいきとして楽しそうに見えて、私もこの学校に通いたいと思い受験しました。
本校に入学してから約2ヶ月が経ちましたが授業についていけないということもなく、2ヶ月以上一緒にいるような感覚にある友達にも恵まれ、充実した日々を過ごしています。私は学友会にも所属しており、先日2年生の先輩方と今月行われる1・2年生合同体育実習の種目決めを行いました。本校は勉学だけでなく体育大会や医専祭といった行事が行われるのも魅力の一つだと思います。
臨床検査技師という職業は医師や看護師などとは違い、直接患者さんと関わる機会が少ないです。しかし、臨床検査技師が検査を行うことで患者さんの病気を詳しく知ることが出来たり、治療を行う手助けが出来たりなどします。私はそんな患者さんの目には見えない所で縁の下の力持ちとして活躍しているこの職業に憧れを持っています。また本校で沢山の知識を身につけ、将来医師や看護師、薬剤師などと連携を取り、一人の患者さんにベストな治療を行うチーム医療に貢献できる臨床検査技師になりたいと考えています。
私が臨床検査技師になりたいと思ったのは小学校2年生のときです。
私は幼い頃、ある日突然喘息を患いました。幼い頃の私にとってとても辛い経験でした。
病院によく通い、肺機能検査や血液検査などを行っていました。
検査をたくさんしていく中で、私は自分も色々な検査を行うことができる人になりたいと思うようになりました。
病気で苦しんでいる人だけでなく、病気になる前に早期発見をし、医療のサポートとすることができるようになりたいと思うようになりました。
1つ目は勉強です。
これから臨床検査技師になるためには国家試験に合格する必要があります。
そのためには学校内の勉強だけでなく、自宅学習を行い国家試験に向けて頑張っていこうと思います。
2つ目は人間関係です。
私たちは国家試験に合格し、臨床検査技師になるために学校に通っています。
だから、皆と切磋琢磨していき3年後全員で国家試験合格するために人間関係をとても良くしていきたいと思っています。
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